手編みについて 1
かぎ針編みと棒針編み
YOU ARE MY KNIT のプロダクトはすべて手編みで作られています。
編み物は、2本以上の編み棒で編む棒針編みと、1本の編み針で編むかぎ針編みに大きく分けることができます。(道具を使わずに手だけで編む方法もあります。)日本語ではどちらも「編み物」とか「ニット」とか呼びますが、英語では”knit”は棒針編みのことを指して、かぎ針編みは”crochet”と呼び”knit”とは呼ばないみたいです。でも私はどちらの編み物も親しみをこめて”knitニット”と呼んでいます。
私はかぎ針編みが好きなので、YOU ARE MY KNITの編み物もほとんどがかぎ針編みでできています。棒針編みは機械でも編むことができますが、かぎ針編みはそれができません。日常で、かぎ針編みで作られたものを見かけることがあったら、それは地球のどこかにいる誰かがその人の手を使って編んで出来上がったものなのです。
かぎ針編みの「かぎ」とは
かぎ針編みの「かぎ」は漢字だと「鉤」です。「鉤」とは、物をひっかけるのに使う先の曲がった金属製の道具のことで、指の第1関節と第2関節を曲げてみるとこれが「鉤」の形になります。かぎ針を使って編み物をしていると、道具というものがまさしく人間の手の延長であることを感じることができます。
かぎ針編みも棒針編みも、かぎ針や棒針に糸を引っかけて輪っかに通すというシンプルな作業の繰り返しです。引っかけて輪っかに通す、引っかけて輪っかに通す、引っかけて輪っかに通す… ひと編みひと編みの作業はこのうえなく単純なんですが、その積み重ねで多種多様の形を作り出すことができます。このことも私が編み物を好きな理由のひとつです。
手編み
編むという行為自体も大好きですし、自分の手の中から出来上がっていったものたちが誰かの生活にしずかに寄り添うことができたらいいなと思っています。
日常の中に、誰かが手で作ったものがさりげなく一緒にいること…。
部屋の中で静かにたたずむニットであったり、持ち運んで行動をともにするニットであったり、いつもなんとなくさりげなく友だちのように一緒にいられるニットを作っていくことを目指しています。